両槻会(ふたつきかい)は、飛鳥が好きならどなたでも参加出来る隔月の定例会です。 手作りの講演会・勉強会・ウォーキングなどの企画満載です。参加者募集中♪

両槻会事務局・帝塚山考古学研究所共催

第56回定例会


飛鳥北部の寺院と宮殿


レポート


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第56回定例会 資料
2016年5月21日


豊浦寺跡へ

飛鳥から未来へ続く道      帝塚山大学 清水昭博

 5月21日、初夏とは思えない暑い日差しのもとで、両槻会&帝塚山大学考古学研究所共催の定例会を無事に開催することができました。

 今回は飛鳥の宮殿と古代寺院を中心にめぐるコースでしたが、昨年に続き、帝塚山大学文学部日本文化学科考古学ゼミの4回生と大学院生が遺跡解説を担当させていただくことになりました。

 ゼミ生は2カ月のあいだに個人で現地の下見に行き、解説資料をまとめ、両槻会事務局スタッフの皆さんとの下見で解説の仕方や資料等についてアドバイスを受け、定例会当日を迎えました。

 定例会に対する取り組みには正直、個人差もあったと思いますが、参加した学生は最後にはみんな達成感に満ち溢れた、明るい表情になっていました。これもひとえに若い学生を育ててやろうという事務局スタッフの皆さんのお気持ちと根気の賜物だと思います。

 ゼミ生の多くは残り数か月で大学を卒業し、社会に旅立っていきます。そんな彼らもいつか、両槻会事務局スタッフの皆さんがアドバイスしてくださったことが、じつは自分たちの未来につながっていることを実感してくれるものと期待しています。

両槻会事務局スタッフの皆さま、本当に、本当にありがとうございました!





山田寺跡にて

飛鳥遺跡探訪          4回生 山本剛史

 初めましての方ははじめまして、それ以外の方はこんにちは。
 この帝塚山大学考古学研究所と両槻会との共催イベントも今年で3度目になりました。今回は大学からの学生と両槻会参加者の他に近畿大学の学生の参加者もいたということで、同じぐらいの年齢の歴史に興味のある学生たちに説明するといういつもと違った状況で行うこととなりました。

 僕が今回担当した遺跡は山田寺で、なんと最初に説明することになっており、色んな意味でいつもとは違った緊張感を持ちながら挑むこととなりました。山田寺は遺跡公園となっており、資料作りの時からどのように説明すればいいのかをずっと考えさせられた遺跡でした。

 山田寺の説明後は、それ以降ただ周りについて行くだけになりそうだったのですが、午後からはタイムキーパーという裏の役目を受けたため、最後まで気を引き締めた状態で動くこととなりました。結局はそこまで気を張り詰めてやるほどのことではなかったのですが。

 今回は、ちょっと自分の生活の中でも忙しい時期と被っていたということもあって資料も説明も満足のいくようなものではなかったなと思いました。そのため、今までよりも聞き苦しいようなものになってしまったのではないでしょうか。今回で僕らの学年は最後ですが、今後はこの企画も後輩や他大学の学生たちの手で続けられることになるのではないでしょうか。







石神遺跡にて

定例会感想          博士前期2年生 寺農織苑

 帝塚山大学・大学院生の寺農です。今回の定例会は2回目の参加でした。3年前に飛鳥寺の解説を一般の方々の前でやらせていただきましたが、初めて人の前で発表するということもあって緊張でレジュメを読むことしかできなかったです。その後、学生の前で石舞台古墳の解説をさせていただいたり、人の前で発表する機会を作ってくれたおかげで今回は前ほど緊張せずに発表できたかと思います。今回は石神遺跡の担当をさせていただきました。現地を使用して発表するということは、聴講してくださっている方々に説明しやすかったと思います。

 今回の定例会は学生が先頭を歩いて、全員を案内するかたちで行いました。自分たちには荷が重いと思っていたのですが、下見の段階で通るルートや現地でしか見ることができない特徴などを抑えられていたので、当日は困惑することなくルートを通れたと思います。

 人前で発表するのはすごく緊張しましたが、両槻会という会に出会って少し慣れた気がします。両槻会のおかげです、ありがとうございました。







水落遺跡にて

飛鳥遺跡探訪 感想          4回生 高橋淳也
 
 僕は発表をして少しは自分の発表に自信がつきました。現地を使い、両槻会さんにつけていただいた画像を使って発表ができたので自信がつきました。今までは資料に添付している画像すら使わずにただただ原稿を読むだけの発表だったので上達したと思います。

 あらかじめ現地に行き下見をすること、何回も自分の原稿を読み返すことの大切さを学びました。現地に行かないとそこで何を使えばいいのかもわからないし、どんな発表をすればいいのかわからないので大切だと思いました。自分の原稿を何回も見返すことで言葉がすらすら話せるのでいいと思いました。今回はほとんど緊張もせずに発表できました。

 今回の反省点をあげるとすれば、もっと間をうまく使って聞きやすくすることだと思いました。
 今回の発表を活かしてもっとうまくなっていきたいと思いました。また機会があれば発表したいと思います。聞き苦しいところもあったと思いますが、文句も言わずに発表を聞いてくださりありがとうございました。そして両槻会さんにはアドバイスを下さり大変お世話になりました。いい経験になったと思います。ありがとうございました。






川原寺跡にて

飛鳥遺跡探訪の感想          4回生 桑原康起

 今回で2回目となる実習で、飛鳥のお寺、遺跡を巡っての感想は、前回よりも現地を利用して、参加者の皆さんに説明ができたと思います。今回の体験でも、さまざまなこと学ぶことができ、新たな知識を得ることができました。
 また、今回もこの体験で感じたのですが、一般の方々にうまく伝えることは難しいことだと改めて感じました。飛鳥を歩く体験で、他の人が経験できないことを経験できました。また、これを今後の人生に生かしていきたいと思います。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。







飛鳥寺跡にて

発表を終えて          4回生 川嶋千奈美

 今回、私は飛鳥寺を担当させていただきました。
 前回の岩屋山古墳の発表の順番は1番目、今回の飛鳥寺の発表の順番は1番最後…。
 前回はあっという間に発表が終わり、あとは皆の発表を聞くだけという状況でのんびりと楽しみながら参加していましたが、今回は最後…。1つずつ皆の発表が終わるにつれて緊張感が高まっていくのが自分でもはっきりわかりました。

 いざ発表となると、もう少し身振り手振りで現地をたくさん使って皆さんに少しでもわかり易いと思ってもらえるような発表をしたいと考えていましたが、実際はその半分も出来ていなかったのではないかと自分では思いました。

 しかし、最後の解散式で参加者の方々から温かい拍手をいただけて、この日の為に資料を作ったり、現地へ下見に行って、発表の原稿を作ったりと最後まで頑張ってきて良かったなあと思うだけでなく達成感も感じました。

 当日の午前中はタイムキーパーも任されていて少し忙しかったですが、きちんと時間通りに終わることが出来て良かったです。

 最後になりましたが、両槻会の皆様と今年も飛鳥を歩くことが出来てとても楽しかったです。そして、とても充実した1日となりました。
 ありがとうございました。





飛鳥資料館前庭にて

 5月の恒例行事となりつつある学生とのコラボ企画も、今年で3回目になりました。しかし、毎年何かしら新しい試みが加えられています。第56回定例会では、当日の司会進行やタイムキーパーも学生に担当して貰い、両槻会スタッフは完全裏方のサポートに回ることになりました。

 学生と一般を合わせて50名の参加者をスムーズに移動させることが、第56回定例会の隠れたテーマだったかもしれません。
 準備段階で持ち上がった問題点は2つありました。
 移動に使うバスに全員乗り切れるのか。
 道路を一度に横断出来るのか。
 結果的に、バスは増車依頼を出すことで無事往路帰路ともに全員一台のバスに乗車することができましたし、道路の横断の際には、スタッフの声掛けと参加者全員がいつも以上に纏まって下さっていたことで数か所あった難所も悉くクリアすることが出来ました。

 進行役とタイムキーパーを任された学生たちは、帝塚山大学と近畿大学の学生、両槻会の参加者を合わせた約50名の大所帯を見事に率いて、予定時間を4分余らせるという結果を出してくれました。進行役を務めてくれたのは院生の寺農君、タイムキーパーはともに4回生の川嶋さんと山本君が務めてくれました。三人ともご苦労様でした。そして、ありがとう。

 資料作成から解説を担当した学生は、昨年の2人体制とは違い1人で1遺跡を担当し、両槻会からは風人が、飛鳥資料館前庭・甘樫丘・甘樫丘東麓遺跡の三ヶ所を担当しました。

 学生は、色んなプレッシャーもあったと思いますが、昨年より今年、下見より本番と彼らなりの成長をみせてくれました。できれば参加者の方々にも、下見時から学生たちの様子を見ていただきたいぐらいです。ただ、頑張って作った資料や考えた解説にダメ出しをされるのは辛かったでしょうけれど(ダメ出しをする方はもっとツライ)、それぞれ受けたアドバイスや注意点を踏まえて、よく頑張ってくれたと思います。

 また、飛鳥資料館第二展示室での解説と各遺跡での学生の解説補助をして下さった清水先生、無理やり飛鳥寺西方遺跡の解説をお願いして今年も新たな名言を残してくださった岡先生、突然の無茶振りにも関わらず飛鳥宮跡の解説を難なくこなし、始終後輩を暖かく見守ってくれていたガッキー先生、本当にお世話になりました。ありがとうございます。m(__)m


 最後になりましたが、第56回定例会にて募りました2016年4月14日に起きました熊本地震への災害義援金のご報告をいたします。多くの参加者からご寄付をいただきありがとうございました。
 両槻会の活動準備金を足しまして、合計4万円とさせていただき、5月23日に振り込みを完了いたしました。ご賛同くださいました皆さんには、心よりのお礼を申し上げます。

  集まりました義援金は、熊本城災害復旧支援金として熊本市の指定口座に振り込ませていただきました。両槻会を通しての義援金は、文化財の復旧に使っていただければ良いと考えました。被災者の方が、熊本県のシンボルであった熊本城の壊滅的に崩落した姿を無言で見上げておられ、静かに涙されている姿が印象に残っております。復旧までには、長い時間と膨大な資金が必要だと言われています。皆さんからお預かりした義援金が、少しでも役立つことを願いつつ、報告といたします。

 今回の震災で被害にあわれた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。また、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。m(__)m

両槻会事務局スタッフ

甘樫丘にて




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