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市尾にあるもう一つの古墳である市尾宮塚古墳はスルーして、高台・峰寺瓦窯跡へ向かう。
藤原宮に供給するため意外に早くから計画的に作られた大規模な造瓦工場であったらしい。
現在の地図を見ても、紀路や葛城からの利便性を考え、また曽我川の水運も利用したのではと想像できるほど、うまいところに遺跡はある。
奇しくもこの辺り、県道120号線と近鉄線が寄り添っている。
自然発生的に作られた紀路は現代の鉄道網と大方一致しているのではないかと、より思える場所である。
この周辺、(薩摩遺跡周辺)は急に開けた印象であり、市尾-葛間の道幅もここだけ何故か広いと以前から思っていた。狭い道が続く中で、車を気持ちよく走らせることのできるほっとする場所だった。思えばあちこちから集まってくる物資運搬に対応するよう、道幅もより整備されてた跡かな?「紀路の名残として、これくらい広かったのかな~」と妄想するのも楽しい。
* 余談ですが、この区間は近鉄電車もすっ飛ばすくらいに直線路です。葛駅を出てすぐ加速走行にはいりますが、高台・峰寺瓦窯跡あたりから減速、市尾墓山古墳前で鑑賞せよと言わんばかりにゆっくりと通過、滑る様に市尾駅へ入ります。そして次の壺阪山駅間までは広々した薩摩遺跡をみるなどして、しばし車窓からも紀路を楽しめます。 |